はじめに
当ポートフォリオサイトでは、トップページのコンタクトフォームから送られた内容を自分のGmailアカウントに送信するために「Integromat」というWebサービスを使用しています。
IntegromatでGmailの設定をする必要があるのですが、2020年6月1日からGoogleのAPI使用に制限がかかるようになり、Integromatでもそれに合わせて設定変更しなければいけなくなりました。
この記事では、GoogleのカスタムOAuthクライアントを使用したIntegromatのGoogleサービスへの接続方法を解説します。
GoogleAPIサービスのユーザーデータポリシー
Googleはセキュリティ強化のため、新しいユーザーデータポリシーを策定しました。
このユーザーデータポリシーの目的は、Googleが提供するAPIを使用することによるGoogleユーザーの個人データを漏洩または悪用から保護することです。
これにより、Googleが提供するAPIを使用するには、カスタムOAuthクライアントを作成しなければいけなくなりました。
カスタムOAuthクライアントを使用したGoogleサービスへの接続方法
カスタムOAuthクライアントの作成
GoogleCloudPlatformにサインインします。
ダッシュボードを開き、「新しいプロジェクト」をクリック。
プロジェクトの作成画面で任意のプロジェクト名を入力し、「作成」ボタンをクリック。
「APIとサービスの有効化」をクリック。
検索ボックスに「gmail」と入力。
表示された検索結果から「Gmail API」をクリック。
「有効にする」ボタンをクリック。
左のメニューから「APIとサービス」→「OAuth同意画面」をクリック。
OAuth同意画面で「外部」を選択し、「作成」ボタンをクリック。
アプリ登録の編集画面で以下の通り入力または選択。
項目 | 例 |
---|---|
アプリケーション名 | Integromat |
ユーザーサポートメール | メールアドレスを選択 |
許可されたドメイン | integromat.com |
開発者の連絡先情報 | メールアドレスを入力 |
「スコープの追加または削除」をクリックし、以下のスコープを選択。
https://mail.google.com/
https://www.googleapis.com/auth/gmail.labels
https://www.googleapis.com/auth/gmail.send
https://www.googleapis.com/auth/gmail.readonly
https://www.googleapis.com/auth/gmail.compose
https://www.googleapis.com/auth/gmail.insert
https://www.googleapis.com/auth/gmail.modify
https://www.googleapis.com/auth/gmail.metadata
「ユーザーを追加」をクリックし、Integromatに接続するGoogleアカウントに関連付けられているメールアドレスを入力。
左のメニューから「認証情報」をクリック。
「認証情報を作成」→「OAuthクライアントID」をクリック。
OAuthクライアントIDの作成画面で、以下の通り入力または選択。
項目 | 例 |
---|---|
アプリケーションタイプ | ウェブアプリケーション |
名前 | Integromat |
URI | https://www.integromat.com/oauth/cb/google-restricted |
表示された「クライアントID」および「クライアントシークレット」をメモしておきます。
IntegromatのGoogleサービスへの接続
Integromatにサインインし、Gmailを使用しているシナリオの編集画面を開きます。
古いGmailモジュールを使用している場合は、以下のように緑のアイコンが表示されています。緑のアイコンをクリックするとモジュールのアップグレードを促すメッセージが表示されます。「Show me new modules」ボタンをクリックすると新しいGmailモジュールが追加されます。
また、何もないところで右クリックし新しいモジュールを追加するときに、新しいGmailモジュールが選択できます。
新しいGmailモジュールが追加できたらモジュール設定を開き、「Connection」の「Add」ボタンをクリックしコネクション作成を開きます。
「Show advanced settings」にチェックを入れると詳細設定が開きます。表示された「Client ID」および「Client Secret」に先ほど作成したカスタムOAuthクライアントの各値を入力します。
「Continue」ボタンをクリックし、画面の内容に従ってカスタムOAuthクライアントにIntegromat権限を付与します。これでカスタムOAuthクライアントを使用したGoogleサービスへの接続が確立されました。
まとめ
Integromatは便利なWebサービスですが、あまり日本国内では使用されていないのか日本語で解説しているページがほとんどありません。IntegromatでGoogleサービスを使用したいけど断念していたという方は本手順を参考にしていただければと思います。